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生涯を見据えた歯科医療のすすめ

リタイア前にやるべきだった…
「健康」の後悔の第1位は、「歯の定期検診を受ければよかった」

70歳の残存歯は、わずか8本!

PDM21が目指す、高齢者歯科医療

PDM21が目指すことの一つに、高齢者を対象とした歯科医療のシステム化があります。
これは生涯にわたって自分の歯を健康に維持し、自分自身はもちろん家族にも歯のことで心配をかけない暮らしができるようにするために、高齢期を3つのステージに分け、それぞれの状況に応じた歯科医療のあり方を具体的に提案したものです。
その中でもっとも重要なのが、いわゆる前期高齢者と定義されている65歳から70歳のうちに歯の悩みを解消しておこうというプログラムです。

高齢者歯科医療を3つのステージに分けてヘルスプロモーションを目指す。

ステージ1 前期高齢者歯科治療

仕事の世代交代が進み、時間に余裕ができたところで終末期を視野に入れた歯科治療を行う。

ステージ2 定期通院による維持管理

来院できる間は、定期検診とPMTCで維持管理を行う。

ステージ3 訪問診療による維持管理

来院できなくなったら、訪問診療により歯科的健康の維持をはかる。

歯の治療はいつでもできるわけではありません。高齢になるほど免疫力が落ち、感染症などを発症する危険性が増します。糖尿病や心臓病などの持病があると大きな手術が難しい場合もでてきます。そこで、元気なうちに問題を起こしそうな歯を整理して、将来の不安を解消しておくという内容です。
ちょうどこの年代の方々は、仕事をリタイアして治療に時間を割くことが容易であること、子育てなどの金銭的負担も軽くなっていること、これからの生活の質を高めるために健康への関心が高いことなどから歯科治療への取り組みが積極的であると思われます。また治療技術の面からみても、接着治療、インプラント治療、メインテナンス手法の発達によって、この先20年前後の生涯にわたる維持か可能になっていることなどが、この年代の方々に生涯設計に基づいて徹底した歯科治療をすすめる理由なのです。

高齢者医療の問題

日本は諸外国に比べて高齢者比率の増加スピードが速く、高齢者の介護と介護医療費の増大が大きな問題となっています。2000年には介護保険制度が導入され2006年には医療費適正化の総合的な推進をはかる目的で高齢者医療制度が創設されましたが、その財源不足から、最近では消費税率引き上げなども取りざたされてきています。
高齢者の医療費の節減には健康寿命を延ばし、要介護期間を短くする対応がもっとも効果的です。厚生労働省の「平均自立期間」の統計によると、65歳と75歳の男性で約1年半、女性で2年半の要介護期間を半分にできれば、たいへんな経済効果が期待できます。その裏づけとして、次にあげる調査報告例のように、高齢者の健康寿命に歯の健康が深く関わっていることがあげられます。

よく噛める歯が、認知症の発症リスクを軽減する

65歳以上の高齢者で、自分の歯がほとんどなく入れ歯も使っていない人は、歯が20本以上ある人にくらべ、介護が必要な認知症になるリスクが1.9倍に高まるという調査結果が発表されました。
この調査は厚生労働省研究班が愛知県の65歳以上の高齢者4425人を対象に生活習慣などを尋ね、2003年から4年間にわたって追跡調査を行ったものです。この間に新たに認知症と診断された人が220人(5%)いましたが、年齢の違いや持病の影響などを考慮して計算した結果、介護が必要な認知症を発症した割合は、
・歯が20本以上残っている人は2.9%
・歯がほとんどなく、入れ歯を使っている人は7.3%
・歯がほとんどなく、入れ歯も使わない人は11.5%
で、リスクの度合いを計算すると、歯が20本以上残っている人に対して自分の歯がほとんどなく入れ歯も使っていない人の認知度発症のリスクは1.9倍となります。
また、何でも噛める人に対してあまり噛めない人のリスクは1.5倍、かかりつけ歯科医のある人に対してない人のリスクは1.4倍という結果も報告されています。
厚生労働省研究班では、歯がない高齢者で認知症のリスクが高くなるのは、歯が抜けていく歯周病が認知症の一因となる脳梗塞に関係しているほか、噛む力の低下で脳への刺激が失われるためではないかとしています。
この調査でわかることは、よく噛める歯を保つことで認知症の発症リスクを軽減させることができる、言い換えれば生涯を見据えた計画的な歯の治療とメインテナンスによって健康寿命を延ばすことができるということです。

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