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歯根破折の治療

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破折を起こした歯の治療法「破折歯接着治療」

一般的に、破折した歯は抜歯の対象となることが多いようですが、割れた歯もその状態次第では、最新の接着材歯科用接着剤(スーパーボンドC&B=接着性レジン)を用いて割れた部分を修復する事ができます。
また、破折に気づかずに放置され割れた部分が分離してしまったような歯の根であっても「再植」という治療法を用いれば、割れた歯や欠けてしまった歯を以前と同じように使えるようになります。

破折歯接着治療の2種類の治療法

口腔内接着法 口の中で、歯のひび割れた部分を修復する方法

口腔外接着法(再植法) 一度歯を抜き、口の外で歯を修復してもとに戻す方法

■口腔内接着法

マイクロスコープ(顕微鏡)で見ないと判断がつかないほどの細いひびの場合で、なおかつ、ひびは入っているが、そこそこしっかりしていて動かない、という場合にのみ行う方法です。
ひびの部分を小さな超音波器具で削り取って、その部分に、スーパーボンドC&B(接着性レジン)を流し込んで修復します。

■口腔外接着法(再植法)

一度歯を抜いて口の外に取り出し、顕微鏡で見ながら炎症のある悪い部分を処置して、スーパーボンドC&B(接着性レジン)で接着してから、元の場所に戻すという方法です。
主に、破折に気付かずに長期間放置され、ひび割れ部分が分離してしまった場合など抜歯以外に方法がない場合に行う最後の手段となる方法です。
現在では成功確率が非常に高い治療方法となっていますが、抜歯してみると歯根の表面のダメージが予想以上に広範囲であったり、ひびの入り方が複雑で、元の状態に戻せない場合もあり、全ての歯が絶対に治療できるという訳ではありません。抜歯してからの判断となる事が前提です。

口腔外接着法(再植法)は、なぜ可能なのでしょうか?

歯には「歯根膜(しこんまく)」という組織が付着しています。
歯根膜(しこんまく)とは、歯とその土台となる骨(歯槽骨)をつないでいる非常に薄い組織です。
歯の根の部分と歯槽骨との間でクッションの役割を果たし、歯根膜を通る血管が歯周組織に栄養を送り、骨を作る能力をも持ち合わせています。細かな神経は脳に歯の受けた刺激も伝えます。
つまり、歯根膜が痛んでいない状態で歯の再植ができれば、植えられた歯は、歯根膜の働きで周囲に骨が再生していき、歯は機能を回復していきます。
ただし、歯周病の場合は、歯周病菌によって歯根膜を失ってしまうので、再植ができないケースが多々あります。
このように歯根膜の損傷がどの程度かということが、再植成功のカギを握ります。
現在、歯周組織に関する研究と治療の進歩、さらには、手術の後、傷口の保護や固定をするための、「接着性のMSBパック(眞坂式スーパーボンドパック」が開発されたことで、歯の再植の成功確率は非常に高いものとなっています。

■MSBパック(眞坂式スーパーボンドパック)

破折歯の治療は、歯根膜や骨組織に関する病理学的研究と治療技術が進んだことに加え、手術後の傷口を保護したり固定したりする接着性の「MSBパック(眞坂式スーパーボンドパック)」 開発されたことにより、歯の再植の成功確率は非常に高いものとなっています。
MSBパックとは、再植した歯を任意の位置に固定するために用いるのが接着性パックで、眞坂信夫歯科医師(東京・自由が丘 眞坂歯科医院・PDM21主宰)の開発によるものです。これは歯の固定だけではなく、手術後の傷口を良好に保護することが病理組織学的に証明されています。
歯の象牙質に接着する歯科用接着剤として世界で最初に開発されたのがスーパーボンドC&Bという医薬品です。眞坂信夫歯科医師は、このスーパーボンドC&Bの臨床試験を、開発者の増原英一先生に依頼され(1980年)、以後、臨床応用で多くの実績を積み上げてきた成果の一つがMSBパックです。

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