皆様いかがお過ごしでしょうか、なえぼ駅前歯科の大村です。
先日当院スタッフFさんのお誕生日会を行いました。お寿司をお腹いっぱい食べたいとのリクエストでしたので、北海道の回転寿司では人気No1のトリトンに行きました。12時から食べることが
できるよう、スタッフ一人を予約偵察隊として11時前に派遣したところ、スタッフからすぐ電話が
あり、「現在60組の3時間待ちです!」とのこと。
聞くところによると前日、前々日にTOBEアーティストの北海道講演があり、札幌駅に近い店舗
でしたので、翌日大量のお客さんがトリトンに流れたとのことでした。急ぎ他の店舗の情報を収集し別店舗に直行してもらい、私を含む他のメンバーは12時にお店に到着したところ、とてもラッキーなことにちょうど順番待ちで呼ばれ、すぐ食べることができました(Kさん大変ご苦労様でした)。
Happy birthday to you ~ もそこそこに、軽くお茶で乾杯した後は、皆本日のおすすめの垂れ幕やメニューのタッチパネルに集中し笑、次々と自分の食べたいネタを注文しました。普段のランチ会ではこのブログ用にスタッフがいろいろ写真を撮ってくれるのですが、今回は集中し過ぎてほとんど写真がありませんでした(笑)
利尻産のウニはトリトンの最高級ネタですが、めちゃくちゃ新鮮でおいしい利尻のウニでも1貫
880円です(皆で美味しくいただきました)。
私が中学生の時、地元の寿司屋のカウンターで初めてウニを注文したところ(その店の経営者と家族ぐるみでお付き合いがあり、確か「何を注文しても良いよ」と言われたので、大胆にも人生初のウニを注文してしまいました)、大将から「値段を知らないということは恐ろしいよね~」と半ば
冗談、半ば本気で言われたことを思い出しました。
今から50年くらい前、当時かけそばが100円でしたが、その時のお店が確か「まるかつ」と言ったな~と思い出して今調べたところ、何と50年経った今でもお店は健在で、現在450円になって
いました。後から確か1貫1000円と聞いた記憶があるので(値札は時価になっていました)、
おそばの値段の推移から想像すると、今なら1貫4,500円くらいというところでしょうか・・・。
美味しいお寿司がリーズナブルに食べられる良い時代になったものです。皆で60皿くらい食べましたが、全員分でもギャル曽根さん一人分より少ないですので可愛いものです笑
さて、本日は前回のブログの続きとして、Part1.歯根破折歯の接着保存治療例(後編)の2症例をお話しさせていただきます。
第三症例(口腔内接着→接着再植に変更したケース)
第四症例(接着再植、インプラント併用ケース)
前回もお話ししましたが、歯根破折歯の接着保存治療には大きく
- 口腔内接着法 2.口腔外接着再植法の2つの治療法があります。
口腔内接着法は根管内から拡大鏡(もしくはマイクロ)で確認しながら、破折部を極細の超音波の破折治療用チップで追い、接着させる方法です(前回の第一症例)。当院ではこの方法に加え、 必要に応じて歯根外側からも破折部を接着させる治療を追加しています。
口腔外接着再植法は1.の方法では接着処置が困難なケースに適応され、一度破折歯を慎重に抜歯し、口腔外で破折部を接着させた後、抜歯窩に戻して生着させる方法です。
世界的には現在でも歯根破折=抜歯なのですが、この歯根破折歯の接着保存治療は今から40年以上前、自由が丘にある眞坂歯科医院の眞坂信夫先生がスーパーボンドを用いて割れている歯を上手く接着保存できないかと考え、始められた治療です。
世界初の日本から生まれた破折歯接着保存治療は、その後長年に渡って臨床データを積み上げ、学会や講演会、実習セミナー等にてその治療法は広められ、現在日本の大学においても 有効な治療法として実践されてきています。
尚、眞坂歯科医院における40年の歯根破折歯の治療成績ですが、5年生存率が92%、10年65%、15年50%、20年40%となっています。
接着保存治療の術式も使用する材料も進化していますが、保存可能と考えたケースに関しては10年生存率60~70%、少しシビアな接着再植ケースは50%位と私はお伝えするようにして
います。
癌のステージと同様、破折の進行度や周囲組織の感染度、残存歯質の状態、口腔内全体の歯の残存状態や咬合状態等により予後は変わってきますし、術者の技術、経験、知識によっても予後は当然変わります。
眞坂歯科医院における10年生存率をお伝えした上で歯の保存を最優先に希望される場合は、 治療する価値ありと私は考えています(元々は他の歯科医院さんで抜歯と言われた歯です)。
前医でインプラントを勧められ当院に来院される患者様も多く、実際に診察してみて歯根破折歯の保存治療は困難と判断した場合でも、智歯の歯牙移植等のご自身の歯を有効活用する代替 治療が可能な場合はそちらを提案することもあり、そのような治療法があることを聞いて驚かれる患者様もおられます(当院では20年以上健全に機能している移植歯もあります)。
機能し得る歯を1本でも多く、長く保存、活用することは、単にその歯を残すという価値のみならず、できるだけ歯列の連続性を保ち欠損を進行させないことで、次の抜歯予備軍となる歯の保存にも繋がっていくと考えています。保存が難しいと思っていた歯も長期に観察してみると、思った以上に長く持つというのが私の臨床実感です。
話が長くなってきましたので😅、そろそろ実際の治療例の話をさせていただきます。
第三症例(口腔内接着→接着再植に変更したケース) 40代 男性
この患者様は当時旭川に単身赴任されており、札幌在住の奥様がHPを検索して当院に来院されました。
完全破折、やや分離ケースで、当初は口腔内接着法+歯周外科処置で対応可能と考えていましたが、実際に根管治療を行ったところ、破折が思ったより深部に及んでいたため近心根の根管
治療ができず、そのため途中から接着再植法に切り替えて対応しました。
処置後6年以上経過していますが、初診時全顎的に歯周病が進行していたため歯周病治療も
行い、現在良好な状態でメインテナンス継続中です。
第四症例(接着再植、インプラント併用ケース) 50代 女性
初診時、下顎の左右臼歯部のブリッジが動くとのことで来院されました。精査したところ、どちらのブリッジにも脱離、歯根破折と虫歯の進行を認めました。
ブリッジを除去して虫歯を取ったところ 5 57のいずれも残存歯質が少なく、更に5 7には歯根
破折、 7の舌側には穿孔+根尖に達する骨吸収(エンド-ペリオ病変)を認めました。
3歯とも抜歯し、⑦65④ ブリッジもしくは65 インプラント、左側はGBRにて骨造成を行った後、56インプラントもしくは 57インプラント( ⑤6⑦ブリッジ)という治療はシンプルではあるものの、 インプラント4本は患者さんの経済的なご負担も大きく管理も難しく、また⑦65④ ブリッジは支台歯が生活歯ではあるもののスパンの長いブリッジですので、可能であれば5 も支台歯に組み込みたいと考えました。
当初インプラントを併用する予定はなかったのですが、 57の状態が思っていたより悪く、結果としてブリッジにすることは難しいと判断し、 6に1本インプラントを入れさせていただきました。
5 7は再植にて破折の状態を把握し、接着処置と穿孔部、根尖部の充填処置(いずれもスーパーボンドを使用)、7はエムドゲイン+骨移植による歯周組織再生療法を行い保存に努めました。
また 5は残存歯根長が10mm以下で残存歯質も骨縁に及んでいましたので、歯冠長延長術(骨切除)でも対応は可能でしたが、骨の平坦化を考え最小限の矯正的挺出にて対応しました。
6は骨幅が骨頂部で3mm、プラットフォームを位置付ける位置でも4.9mmと骨幅が不足していましたので、スプリットクレスト+ボーンスプレッディング(超音波骨メスにより歯槽骨頂部を分割、
拡張する治療法)を行なって、インプラントをできるだけ骨内に埋入しつつ、GBR(骨造成)を行いました。
まだ処置後3~4年と経過は短いのですが、歯周ポケットは4mm以下と良好な状態でメインテ
ナンスを継続中です。
以上、本日は破折歯の口腔外接着再植症例を2症例見ていただきました。
積極的に歯根破折歯の保存治療を始めて15年、累積症例数をカウントしたことはありませんが、接着再植法を年間30症例としても、口腔内接着法を入れると500症例以上は行っていると思います。
当院は歯根破折により生じた骨欠損や経年的に歯周ポケットの深化を認めた場合にも、時に
歯周組織再生療法を応用してできるだけ長期維持に努めています。癌の治療も外科的な処置と内科的な処置の両方が必要であるのと同様、歯根破折歯の延命治療(長期維持)は接着治療(外科処置)とその後のメインテナンス治療(時に追加処置)の両方が大切です。
生体は治癒、完治を望めますが、破折線の接着修復部は自然修復しませんし、スーパーボンドの接着部は再付着しませんので(密着)、歯根破折歯の接着保存治療に精通した歯科医院でのメインテナンスの継続は非常に大切だと考えています。
インプラントという手法は確かに素晴らしく予知性は高いのですが、隣接する天然歯と基本連結 することができないこと、対合歯の加圧要素となる(対合歯に負担がかかりやすい)こと、経済的負担が大きいこと等デメリットもあります。何より患者様はまずご自身の歯の保存を望まれますので、そういう想いにできるだけ応える治療、1本の歯を大切にする治療というのは、患者様との価値観の共有や信頼関係の構築に繋がると考えています。
最後になりますが、次回はPart2.保存の難しい歯を保存治療で対応したその他の治療例という
ことでお話しさせていただきます。最後まで読んでいただきありがとうございました。








