2023年10月11日第66回PDM21東京Web会議では、関屋デンタルクリニック駒沢の関屋亘先生から、先日2023年9月30日, 10月1日に開催された、第42回日本接着歯学会で発表されていた内容を、シェアしていただきました。
「歯根長が短い根管に対し接着性レジン系シーラーを用いて根充即時支台築造を行なった1症例」というテーマでお話いただきました。
眞坂信夫先生が提唱していたi-TFC根築一回法について、関屋先生には過去眞坂信夫先生と一緒に発表や論文を書いて頂いていました。
根築一回法の臨床成績. 眞坂信夫, 関屋亘ほか; 接着歯学; 33(1):37-43, 2015.
根の先までガッタパーチャを用いずにファイバーポストをスーパーボンドで接着するこの手法は、被着面積を最大限に確保できることができるために、根の短い症例に対して有効と考えて使用したという発表でした。本症例では根尖が閉塞しています。
参加の他の会員の先生方のご経験や認識など、関屋先生が気がつかなかった点についても色々と討論ができて、勉強になったと関屋先生も仰っていました。普段、自分の裁量で判断をして診療を行なっているのが歯科医師の常ですが、時に自分でない先生のご意見や手法について情報を交換することが、とても役立っています。本症例ではスピーの湾曲がかなり強く、ご高齢でなければ矯正を併用する可能性についても意見が出ました。
忙しい診療の合間に、このように発表の準備をするのはどなたにとっても容易なことではないのですが、自分にとっても、他の方々にとっても、学びを深める良い機会です。
関屋先生、素晴らしい発表をありがとうございました。
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