破折歯接着保存セミナーを、(株)トータルサポートOTAさん主催で、福岡で行ってまいりました!

熱心な参加者の方々が、九州だけでなく、愛知、高知、大阪、香川県、と遠くから、既に破折歯接着保存に取り組んだ経験のある熱心な先生方が集う、熱量の高い会となりました。今回のセミナーで嬉しかったのは、心から受診者の方が困っていらっしゃる、「歯の破折」を、どうにかして救って差し上げたい、という情熱を持った先生方が集まってくださったことでした。接着手技で使うエッチング材の種類、感染歯質の除去レベル、咬合の考慮、再植時の歯根膜を失活させないための工夫、治療完了後も継続した咬合観察の必要性。数々の細かいたくさんの配慮によって、破折歯保存治療は成り立っています。

 歯はヒビが見つかれば抜歯、というのが今までの大学教育での常識でしたが、前回長谷川先生がブログで触れていらしたように、大学の授業で使われる教科書に、破折歯は症例を選べば保存・延命ができる、と昨年(2021年)から書かれるようになりました。最近、YouTubeなどで破折歯保存について紹介されている歯科医師の先生方の数も増えてきています。

 当会の会員の先生であったり、眞坂信夫先生のセミナーに出て頂いて研鑽を積まれた先生方もいらっしゃる反面、これから浅い認識で破折歯の保存に取り組む先生も増えることを懸念しています。

 破折歯接着保存は、今まで抜かなければならなかった歯を機能させ続けることができる、画期的な治療法ではありますが、様々なことに留意する必要があり、高い技術や材料に対する細かく正確な知識も必要とされる治療法です。

 これからも破折歯接着保存の正しい認識を皆様にお伝えするべく、誠意努力を続けてまいりますので、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

眞坂歯科医院

眞坂 こづえ