2023年11月8日第67回PDM21東京Web会議では、ひかり歯科医院末安貞治先生から、先日2023年9月30日, 10月1日に開催された、第42回日本接着歯学会で発表されていた内容を、シェアしていただきました。

「破折治療4症例の報告」というテーマで、

  • 同一患者さんの右上2・左上2直接法後、予後不良のためflap処置したケー
  • 左下7歯根縦破折のケース
  • 左上5直接法→flap処置→再植と2回の再治療したケース

 

についてご発表いただきました。受診者の方も、末安先生も、諦めないで取り組んだ結果、安定する状態にまで処置が奏功した、勇気づけられる素晴らしい症例報告でした。

第67回PDM21東京Web会議症例発表末安貞治先生

第67回PDM21東京Web会議症例発表末安貞治先生

 

破折歯根接着治療の場合、患者様によっては半年から1年、早期に炎症を再発してくるようなケースが存在します。破折歯根は診断が難しく、X線写真のみでは判断ができずに適切な判断ができない場合があります。そのような難しい症例でも、Flap処置、再植と、治療のレベルを上げて対応すると、症状が安定してその後数年以上機能してくれるケースも存在します。

もちろん、高度な診断にはCTが必要であるし、Flap処置や再植などの外科処置は手間も時間も費用もかかるために受診者の方に同意をいただけない場合は、そこでインプラントやBr.などの次の段階を選択することになるのですが、PDM21の創始者である眞坂信夫先生も、情熱をもってFlap処置や再植、再々植を行って、機能期間を10年近く、10年以上にすることができた症例も数多くあります。決して医療側の先走りにならず、そして受診者の方の希望に医療側も及び腰にならず、受診者の方の希望に寄り添う形で同じペースで歩みを進めることができるパートナーシップをもてることは、とても幸せなことと思います。

 

末安先生、素晴らしい発表をありがとうございました。